献立：にざい（いとこ煮）・えべす（鼈甲羹）・黒豆おこわ

浄土真宗の信仰文化が強く根付き、真宗王国とも呼ばれる富山県。開祖・親鸞聖人の命日に行う大切な法要、報恩講の際に作られる料理のひとつが、この「いとこ煮」だそうです。
親鸞聖人の好物であったといわれる小豆とともに、根菜類などを煮込みます。名前の由来は、いとこの間柄のような近しい種類の根菜が入ることからという説があります。
地域によって入れる野菜はさまざまで、味付けも異なりますが、小豆は必ず入るそうです。黒部市などの県東部では「煮た菜」から「にざい」と呼ばれています。
「鼈甲羹」は、溶き卵を流し入れた醤油風味の寒天寄せです。「べっこう」は、口当たりがよく美しい見た目で、お祝い事、仏事の際など節目の時や、お祭りなどの行事ごとにも決まって作られてきた定番料理です。あめ色の寒天に卵がむら雲のように散らされている様子が、まるでべっ甲のかんざしに見えることから「べっこう」と名づけられているそうです。主に県東部で呼ばれています。「えべす」という地域もあるそうです。
見た目もとっても綺麗で、本当に美味しかったです。
「ごちそうさまでした！」